ベジタリアン、ペスカタリアン、フレキシタリアン、オバタリアン?とか何とかタリアンっていうのが最近いっぱいありますよね。ちなみにわたしはペスカタリアン(魚は食べるベジタリアン)、またはフレキシタリアン(ゆるいベジタリアン)かな。
オバタリアン以外、いわゆる健康のための食事の主義や方法だと思いますが、タリアンではないけどマクロビアン(=マクロビオティックを実践してる人)っていうのもあるみたいです。
マクロビオティック(マクロビ)とは、
ー玄米を主食、野菜や漬物や乾物などを副食とすることを基本とし、独自の陰陽論を元に食材や調理法のバランスを考える食事法であるー Wikipediaより引用
日本が発祥とされるマクロビオティックは、昔の日本人が食べたような玄米や雑穀、野菜、豆、海藻を中心にした食事法。肉、卵、乳製品、砂糖、化学調味料は基本的に使いません。野菜は皮や根っこもまるごと使うのがいいらしく、アクも取らない。なので化学肥料や農薬を使わない有機栽培で作られた食材を使うのが好ましい。できるだけ地産地消、季節のものを食べる。
などいろんなルール?というか特徴があるようですが、ただの食事法にとどまらず、それを基本とした思想のことも指すようです。
そんなマクロビのレストランを日本で17年営み、料理教室もやってたマクロビ先生(ママ)が、大量のマクロビ食材と共にバリ島にやって来ました。
ホリデーなので料理させるつもりはなかったんだけど、社交大好きなうちの旦那のせいでほぼ毎日台所に立つことになるママ。何しに来たんだか。。。
そんなわけでこの記事では、マクロビ先生とバリ島でマクロビ料理を作ってみたらどうなったか?
バリ島でちょっとマクロビオティックに生活するコツ、できること、なんかを書こうと思います。
普段の生活や料理をする際にできるちょっとした工夫や、マクロビ豆知識、またバリ食材を使ったお家でできるマクロビ風ベジタリアン料理のアイデアなども紹介します!
ではスタート。
目次
日本から来たマクロビクッキングの食材
すごい量!日本でも自然食材店でしか手に入らないような食材ばっかりで有難すぎます。さらにお味噌、醤油、梅干し、日本米までたらふく持ってきてくれたので、こりゃ当然、税関チェック入るよなぁ^^; でも大丈夫!ママ、初一人旅だったので エアポートコンシェルジュサービスサービスを頼んでおいて正解でした。スタッフと一緒におもしろおかしくチェックをクリアしたようです。
ということでママも材料も無事に到着!
エアポートコンシェルジュサービスは、到着時なら飛行機を降りたところから入国審査、預け荷物の受け取り、税関などを制服を来たスタッフがエスコートしてくれるサービス。お迎えドライバーに出会うまで安全に連れてきてくれます。スタッフは「今荷物を待っているところです」とか逐一Whats App(※)で報告してくれたので、待っている方も目処がついて安心でした。スタッフもとっても親切だったので、旅に慣れていない方や、ご年配の方にはすごくいいサービスだと思いますよ!このプランで1回40万ルピア。帰国時も頼めます。詳しくは Airport Meet & Greet and Lounge Services から。
※WhatsAPPについての記事はこちら↓
マクロビ料理の下ごしらえ
到着早々、下ごしらえが始まりました。ホリデーなのに、既に申し訳ない。。。
日本から持って来られた干ししいたけ、昆布、干ししいたけ粉で出汁づくり。
マクロビは砂糖を使わないので、炊飯器を使って米麹から甘酒(左のジップロック)も作りました。これが甘味料になります。あとはりんごジュースも使いましたよ。
右はママ持参の味噌にりんご酢とすりおろし玉ねぎを混ぜたもの。出汁なしでもコクが出て美味しい味噌汁になる。奥は出来上がった出汁。
食べ物は残さず、無駄にしないマクロビオティックなので、出汁を取った椎茸とこんぶに海苔を入れて”ごはんですよ”風も作ってくれました。炒ったナッツ類も混ぜたら歯ごたえもあって激ウマ。
市場で買ったバリ島大根は輪切りにして冷凍、その方が味が染み込みやすいからと。(右のジップロック、切り餅みたいやけど、これ大根やで)マクロビは豆類もよく使うので、レンテル豆(左)をオーガニックショップで購入。軽く茹でて使いやすくしておきます。
日本から来た車麩は戻して下味をつけて冷蔵庫に寝かせます。衣をつけてフライにするとまるでお肉のような食感になります。車麩はバリでは手に入らないし、でも麩ってグルテンですよね?残ったパンとかで代用できないのかなぁ、今度試してみよー。
オイスターマッシュルーム(たぶんヒラタケ)を作ってる近所のおっちゃんから採りたてを大量に安く買ったので、これも使うことにしました。名産品ではないけど、一応地産地消ということで。
気がついたらコロッケ作りが始まっていて、上下2段、約50個があっという間に神業で出来上がってました。わたし丸めるのちょっと手伝っただけ。
材料は市場で買ったじゃがいもに、日本から持ってきたおからの粉とバリらしく搾りたてのフレッシュココナッツミルクも混ぜて、スーパーで買った乾燥キクラゲ(キクラゲって”木耳”って書くんですね、インドネシア語でもジャムールクピン=耳のキノコと呼びます)、茹でておいたレンテル豆と、さらに感動したのが、
お昼に食べ残したナシチャンプルのおかずが再利用されてるー!
お昼に二人でナシチャンプルを食べたんですけど、取りすぎて食べきれなかったいんげんとか人参のおかずを持って帰って細かく刻んで再利用してはりました。
これぞ食べ物を無駄にしないマクロビオティックの真髄!
日本は食べ残しをお持ち帰りはできないのが当たり前ですが、バリ島はたいがいどこでもなんでもお持ち帰り可能。液体やソースまでも持ち帰らせてくれます。貧乏臭いと思う人もいるかもしれないけど、わたしはこの再利用、見習いたいと思いましたよ。おかげでちょうどいい感じにコロッケの色どりが良くなってましたもんね。
コロッケはこの後、衣をつけて全部揚げました。残った分は冷凍保存しておけばいつでもオーブンで焼いてすぐ食べれるからね、と。
出来上がったバリ島マクロビ風ベジ料理
全部一日で作った料理ではなく、同じ食材がアレンジを変えて登場してます。
大根は冷凍してたので味がすぐしみましたが、この時は甘さを足した味噌のソースを乗せてます。コロッケはココナッツミルクの深みが出ててました。南国らしいコロッケ。
手前のはおつまみ用で、日本の米のお煎餅の上に手作り”ごはんですよ”が乗ってます。外国人は磯の香りが苦手な人が多いので、ここでも試しにココナッツミルクを少し足すと磯臭さがマイルドになってました!なんでもいろいろ試してみるから発見があるんだそうです。
テンペ(大豆の発酵食品)は日本ではちょっと高い食材みたいですが、バリでは市場で1ブロック30円とかで買えますよね。激安なのでぜひ使いたい食材。テンペを薄油で揚げ焼きしたものの上に、半分は飴色に炒めた玉ねぎと味噌をちょろっと、半分はオーガニックショップ「Alive」で買った赤キャベツのザワークラウトが冷蔵庫にあったので。色がキレイだし、こうやって飾ると図工みたいで楽しいなぁ。
オーガニックショップの記事はこちら↓
バリブッダで買った豆腐に下味をつけてグリルしたもの。インドネシアの豆腐ってあんまり好きじゃなかったけど、この豆腐は木綿豆腐の和風ステーキみたいで美味しかったです!豆腐の下味は確かにんにくとかしょうがとか醤油とかだったかな?ママはにんにくとか生姜、玉ねぎ、きゅうりまで、いろんなものをすりおろして使ってました。
バリブッダの記事はこちら↓
【マクロビ豆知識】
すりおろしたり、和えたり、味噌をすくったりする時などに、右回りにするか、左回りにするかでエネルギーが変わるんだそうですよ!
■右回り:陽、締める、温める
■左回り:陰、緩める、冷やす
また食べ物にも陰の食べ物(体を冷やす)、陽の食べ物(体を温める)があります。ちなみに椎茸やキノコは陰の食べ物ですが、干し椎茸などは太陽にあたって陽になるんだそうですよ!へぇ~にゃるほど。
さらにママが言ってたのは、日本だと体を温める方に気をつけることが多いけど、バリは南国なので陰の食べ物もバランスよく摂るのがいいと。ただバリ島は南半球だから、右回り:陽、左回り:陰のエネルギーが日本と同じかでいいのかな~と。実際どうなんでしょうね。
外国人は日本人がごはん作るというと絶対寿司を期待するんですよね、けっこうめんどくせぇ。でもママ、期待に応えて寿司も巻いてくれました。この時は玄米と日本の白米を混ぜました。普通のすし飯は白砂糖がどっさり入ってますが、この寿司飯はマクロビ使用で米麹で作った甘酒と梅干しで作ってあります。ほんのりした酸味でしたが、この工夫が外国人にわかったかは謎。野菜とテンペが入ってます。
冷凍してよく味のしみこんだ大根はちょっと切り干し大根風に締まった感じになっててオイシイ!まわりには採りたてのヒラタケと青梗菜炒め。ひまわりの種も入ってます。
【マクロビ豆知識】
野菜一個の中にも陽の部分、陰の部分があるんだそうです。なのでマクロビではよく斜めに切ることがあると。この青梗菜もバランスよくなる様に斜め切りにしましたよ!多分、誰も気がついてなかったやろうけど^^;
豆腐はアレンジで、潰して木耳や野菜と混ぜてプチがんもどきになりました。野菜のあんかけがかかってます。そのままだとあんまりな豆腐もちょっと手をかけてやれば美味しく食べれるもんですね!インドネシアの豆腐とは思えない、美味しいおばんざいに変身してました。
これはちょっとだけ乳製品を使って外国人用にアレンジした味噌リゾット。残った雑穀米、レンテル豆、レッドキドニー、野菜の残りとか細かく刻んで全部入れて、すりおろし玉ねぎ味噌と、最後にちょっと冷蔵庫にあったクリームを入れて仕上げてあります。味噌とクリームて合いますね!大人気でした。
ママが帰った後、作りおきしてもらったものを並べただけの一皿。この時はマヨネーズを使って味噌マヨソース作りました。ごはんは玄米です。
【マクロビ豆知識】
玄米は、とにかくよく噛んで噛んで、なくなるほど噛みまくってそれでもまだ噛むくらい噛むと、宇宙とのつながりが高まるようで、大切なメッセージを受け取りやすくなるんだそうです。
思考もクリアになり必要なもの、そうでないものなんかもビビッと判断できるようになるんだって☆彡
まとめ
完全マクロビを実践したわけではないですが、バリ島で手に入る食材で、バリ島の気候に合わせて、バリ島で実践できるマクロビのアイデアはいろいろありました。
- バリ島の気候で採れる野菜や果物はそこにいる人間の体にも合うので、できるだけ旅をしてない食材を使う。
- お持ち帰りを利用して、再利用できそうな残り物はぜひアレンジして使ってみる。(これからはマイジップロックを持参してお持ち帰りに備えたいと思います!)
- ココナッツは熱を下げる作用もあるし、フレッシュなのが簡単に手に入るのでぜひ使うべし。
- 陰の食材もバランス良く取る。
- 野菜はななめに切って陰陽のバランスを意識してみる。
- 玄米はひつこいめによくよく噛んで宇宙とつながってみる!
マクロビの料理法や食材制限などルールを厳密に守ろうとすると、それがプレッシャーやストレスになったりすることもあるかもしれないけれど、ルールを破ってしまったからといって罪悪感に駆られることはないとママは言ってました。
ガチガチにならず、できる範囲でゆるーく実践すればいいんだ、と。
なので、今回バリで作った料理もゆるくマクロビの知恵を取り入れつつ、食べる人に合わせてちょっと乳製品を使ったりもしましたよ。
そしてもし食べすぎたり飲みすぎたりして罪悪感を感じた時は、マクロビの必殺「梅醤番茶」を飲めばいいそうです。
梅醤番茶は、番茶に細かくした梅干し、醤油、生姜のすりおろし、を入れた飲み物のこと。食べ過ぎ飲み過ぎをなかったことにしてくれるようなミラクル飲み物。胃の不調や疲労回復、体をあたためるので風邪気味とかにもいいそうですよ。
今回、マクロビの小話を聞きながら、プロの仕事を間近に見れてめちゃくちゃ勉強になりました。
わたしは完全マクロビアンではないですが、ええとこ取りタリアンとして、できることをどんどん実践したいと思いましたよー。
滋賀県にあるママのお店
これが実際のママのお店のマクロビランチ(一番上の画像も)。自然食でも味が薄いとか物足りなさのない満足感のある美味しい自然食です。いろんな工夫が凝らされてるので、「この味、何やっけー?」っと自然に頭を使って感覚を研ぎ澄ますのでマインドフルネスになります。同じお腹が膨れるのでも、適当にくっちゃべって食べるのと、行為に集中して丁寧に食べるのとでは得られるエネルギーも違うと思いませんか?
メニューはランチセットだけで、その時によって少しづつ違ういろいろなおかずとその日のごはん、お味噌汁がついてます。
「梅の木」
住所:〒524-0041 滋賀県守山市勝部4丁目3−1(地図記事下)
TEL : 077-583-3551
滋賀県守山市にあります。他県の人からしたら滋賀県って琵琶湖があるだけで、知り合いがいるとかよっぽどの用事がないと行かないところだと思いますが、最近若い人が移り住んだり、琵琶湖周辺でびわ湖手作り市~biwa-ichi~が定期的に開催されたりと、じわじわアツい県なんですよ!京都からもJRで20分くらいで行けます。
ママひとりでやっている小さなお店なので、急なお休みもあります。行かれる方は電話をして予約しておくと間違いないですよ!現在の営業はランチだけで、ディナーは予約のみ。